日本の英語教育を疑おう
こんにちは、ちゃんおつです。
卒論が終盤に差し掛かってきています。この前もゼミで中間発表がありましたので、ブログをお休みしていました。
今日は日本の英語教育についてです。
この場でもお話ししましたが、半年間ほどロサンゼルスに留学していましたので、その経験も踏まえたお話になると思います。
アメリカの「留学生向け」英語教育
日本のお話をする前に、まずはアメリカでの英語教育について。
私が留学先でお世話になっていた学校は大学直属の留学生向けのスクールでした。自分が通っている日本の大学と提携を結んでいる大学です。とはいえ、その留学プログラムの都合上、航空券や学生ビザの取得から現地の大学の入学申し込みまで自分でやりました。(この話はまた別の機会に。)
行ってみて初めて「留学生向け」のスクールであることに気づきました。周りは留学生ばっかりです。日本人のみならず、中国や韓国といったアジア系、クウェートやサウジアラビアといった中東系、南米から来ている方もいました。
ちなみに、現地のスクールに入ってからの最初の流れはこんな感じ。
- オリエンテーション&クラス分けテスト・面接
- クラス分け決定&時間割配布
- 授業開始
クラス分けテストで大まかなレベルが計られ、そのレベルに合わせた授業を受けます。選択授業もあります。
その授業内容なんですが、クラス分けされているので全部同じとは限りません。
私の場合、そこまで英語のスキルがなかったので真ん中より少し下ぐらいからのスタートでした。
授業を受けてみると、基礎の基礎からのスタートです。中学生の時にやった事をほぼそのままです。リーディングの授業もライティングの授業もスピーキングの授業もほぼそのまんま。
違う所と言うと、先生が日本語を話すか英語を話すかの違いぐらいです。
しかし、この3つの授業に共通している事が一つ。
どの授業でも「スピーキング」のスキルが問われるという事。
スピーキングの授業じゃなくても、会話しなければならない時間がとてつもなく多いんです。言い方を変えれば「受け身だけは許されない」という事です。
先生はどんな時でも「君の意見はどう?」とか聞いてきます。ホワイトボードに問題を書いて、生徒に答えを言わせます。稀に理由も聞いてきます。
人前で発表なんて当たり前。1週間でプレゼンの準備をし、そのまま発表。成績にも繋がってくるので、気が抜けません。
日本の「ちょっとおかしい」英語教育
ここで一旦、日本に戻りましょう。
今の日本の英語教育はというと、ザックリこんな感じだと思います。
- 小学校4年生から英語が科目として追加
- 中学校3年間でずっと英語
- 高校3年間でずっと英語
- 大学1年生の時にちょっと英語
私が小学生の時は英語は必須科目ではなかったので、AETの先生が来て、みんなで必死に英単語を叫ぶ言う授業でした。(公文に通っていたので、小4の途中で本格的に英語を始めましたが)今はどんな感じかは不明です。分かる方、教えてください。
しかし、今は小学生でも必須!「英語を話せないのは恥ずかしい!」という社会になっていると思います。しかし…
その英語教育、話せるようになるための教育?
こう思う訳です。なぜなら…
- 小学校→とりあえず英単語を言ってみよう
- 中学校→本格的に日常系英語を学ぼう
- 高校→(自称進学校だと)いきなりビジネス英語!
まあ中学校までは良いとしましょう。ただ…高校からの上り幅おかしくない!?
私としては、ビジネス英語をやる前に大事なことがあると思うんです。
中学校までの間に英語で何かを発表する機会が少なすぎるのです。高校はなおさらです。受け身の授業が増えるばかりです。ずっと先生の話を聞くだけ。それで英語ができるようになったら、きっと今頃みんな日常生活の会話を英会話にしてると思います。
それを考えると、日本って一般生活で使える英単語や文法を全然学べないんです。
もっと学ぶことがあるはずなのに。グローバル化云々というより、ビジネスの拡大だけが先行してるじゃねえか!!!
とオーストラリアに留学している友人が申しておりました。 同感。
日本人が留学すると起きる事とその後
結論から言いますが、留学先で自分の意見を言うという事ができません。頭の中では日本で学んだ単語も文法も出てきているのに、言えません。理由は明らかで、「日本にいる間に人前で英語を話す経験を積んでないから」です。これ、ビジネス英語ができるできない以前の問題です。最悪!!!
これが続くと、「自分の意見を言えない人」と認識され、周りの生徒からも先生からも評価が落ちます。基本的に主張をしてナンボの世界ですから、負の連鎖が起きます。
とはいえ日本人の中でもそれなりにモチベーションを持った人が留学している事が多いので(就活が嫌で休学してワーホリを使って逃げ出すという人もいますが)、ある程度は意見を言えるようになります。「周りが意見を言っている環境」に身を置いているからというのもあると思います。
日本の英語教育に足りないもの
これまでの話を踏まえて、「じゃあ何が今の日本の英語教育に足りていないの?」という事なんですが、まとめるとこうです。
- 英語で話す環境
- 英語以前の「自分の意見を言う」場面と、その意見を笑わない人々
- 英語の発音の勉強
- 教育現場にいる留学経験者の数
こんな感じだと思います。
英語で話す環境があればあるほど、英語で話す事に慣れてくると思います。ここで大事になってくるのは「文法通りの文章じゃなくていい」という事。
日本人は教科書にこだわり過ぎて、文法を間違えたりすると怒られる流れが非常に多いです。海外、そんな事ないから。伝わればOKだから。本物のネイティブスピーカーなんて一握りや。
2つ目は英語の時間のみならず、自分の意見を発表する場面をもっと増やす事です。日本は「空気を読む文化」ですから、周りと意見が違うと仲間外れ感スゴイですよね。
海外では自分の意見が尊重されます。「なんだそれ!意味わかんねえ!」とか煽ってくるやつはほとんどいません。言われたとしても、それは自分が考え付かないアイデアだったりするからです。
ほとんどの人は「へぇ!そんな考えあるんだ!面白い!僕の意見はね!!!」って感じです。みんな違って、みんな良い。
3つ目の「発音のトレーニング」なんですが、これは今留学してる友人に聞いた意見です。面白い意見だったので、入れてみました。
英語の発音には国によって独特の訛りがあります。日本も例外ではないです。母語が英語ではない地域では、その母語から来る訛りがありますし、母語が英語でも、アメリカとイギリスでは発音が全然違います。
日本でも発音のトレーニングがしっかりできれば、海外でも通用する「話せる英語」ができるという訳です。日本はアメリカ寄りなので、テキストの英語もアメリカ英語ですが、これがもう少し幅を利かせられるようになると良いなと思います。
4つ目なんですが、意外と大きい問題かもしれません。
「英語をテキスト通りに教える留学をしたことが無い英語が好きな先生」と「英語を留学の経験から教えてくれる先生」とでは、当たり前ですが考え方が違うと思います。
前者でも後者でも、普通通りに英語の授業は進んでいくと思いますが、後者の場合は授業の内容の濃さが違うと思います。
後者の中でも、マウントを取る話しかしない先生の場合は、ただ性格が悪いだけです。(偏見)
でも、留学経験の豊富な先生ってあんまり学校にいないですよね?
理由はめっちゃ簡単で…
留学した人は最終的に教師以外のほかの選択肢を選ぶ
っていうだけなんですよ。海外に永住権もって住んだりしてるかもしれませんし。
今なんて教師の間でのイジメがブームじゃないですか。カレーに責任はないのに…(筆者はカレーが大好きです。)
だから、教育現場はもうちょっと、留学経験のある、英語の面白さを伝えられる先生を増やしてほしいもんです。増やせるかどうかは学校の力量ですね!(煽り)
今日はここまで。またお会いしましょう。 アディオス!